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2016年7月3日 神奈川新聞の特集記事「介護の現場から」にて、偕老ホームが紹介されました。以下に、記事内容を抜粋してご紹介いたします。

「役割果たし生き生き」~地域社会の再生にも貢献~


 70代から100歳近くまで認知症の男女16人が暮らす偕老ホームは、充実した地域交流が大きな特徴だ。


 「入居者と職員は毎朝、近くの市立御所見小の校門前で、登校してくる児童におはようの声掛けをしています」と熊谷真理子施設長。市内小学校児童の見守り活動「おはようボランティア」だ。児童は入居者とすっかり顔なじみで、ホームの納涼会などにも来てくれる。入居者の喜びはもちろんだが、「子どもたちが優しい表情で自然に入居者と話をし、手を差し伸べる姿を見て、子どもたちの成長にも役立っていると気づきました」。


 地域の文化祭でもホームは実行委員会に加わり、企画から歌の出演、片付けまで行う。地域行事では、お客として呼ばれるのではなく、主催者、出演者の一員になることを心掛けている。児童の一時預かり事業や地域サロンなども実施。ホームのテラスで月1回開く「かふぇ・すまいる」では、訪れた地域住民を入居者が手作りケーキでもてなす。ホームには、住民や子どもたち、ボランティアが気軽に訪れ、「地域の絆」の核の一つになっている。


 この日は、元ドッグトレーナーで会社員浅賀順奈さんがセラピードッグ2頭を連れてきた。リードを外し、犬も気ままにホーム内を歩き回る。入居者の表情もぱっと明るくなった。犬をなでながら「犬は大好きなのに飼えなかった。かわいい」と声を弾ませた。浅賀さんは「他の施設と違い、犬も自由にさせてもらい安心しています。もう6年、隔月で来ていますが、私のことを忘れても犬のことは覚えていて仲良しです」とほほ笑んだ。


 ホームは入居者の家であり、「施設」ではないと考え、自由でのびのびとした環境づくりが理念。鍵は掛かっておらず、認知症が軽ければ1人で外出もする。買い物、料理、洗濯、掃除、庭の手入れなど、家事もできる範囲で分担する。


 趣味なども入居前と変わらず続く。97歳の女性は職員の助けを借りてパソコンに俳句を入力し、創刊から60年来の同人である俳句同人誌に投稿している。知人とのお歳暮のやり取りも続けている。「ここに来て良かったです」。晴れやかな顔を見せた。


 入居者、職員、家族会、理事会が一体となっての運営。熊谷さんは「地域とのつながり、人とのつながりを大事にし、地域コミュニティーの再生にも貢献していきたい」と力強く語った。

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偕老ホームの介護業界活動

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